昨年12月末に購入したXperia X compact(グローバル版F5321)を2週間ほど使ってみましたので、レビューと言うか、感想など諸々書いてみたいと思います。
その前に、昨年3月にXperia Z5 compactを買ったばかりなのに半年でどうしてXperia X compactを買うに至ったかというと、
- Xperia Z5 compactのカメラに不満があった
- メモリ3GBはやっぱり欲しい
- 予備の端末(ドコモL-01E)が壊れた
- 思いのほか価格が安かった
などの理由です。
一番大きいのはカメラですね。
他のユーザーからも多く指摘されていますが、Xperia Z5のカメラには微妙なシャッターラグがあります。シャッターを押してから実際に撮影されるまで微妙に間が空くんですよね。ごく僅かなラグなので当初は気にしてませんでしたが、動きモノ(主に子供)を撮るときはけっこう致命的でした。
そんなこともあり、シャッターラグが改善されたというXperia X compactのドコモ版(SO-02J)を店頭で試し、確かにシャッターラグが改善されているのを確認のうえ購入に踏み切ったというわけです。
ということで、ここから本題。
国内版と違い充電ケーブルが付属
こちらが購入したXperia X compactの付属品一式。
ドコモ版SO-02Jには充電ケーブルが付属していないそうですが、海外版Xperia X compactには充電ケーブルとACアダプタが付属していました。(あとイヤホンも付属)
Xperia X compactのmicroUSB端子は新しい規格のUSB Type-C。一般的なmicroUSBケーブルは使用できないため新たにType-Cケーブルを用意しなければと思っていましたが、その必要はありませんでした。(ACアダプタはプラグ形状が海外規格のため日本のコンセントでは使用できません)
なお、付属品(その他仕様)は販売国により違いがある可能性もありますので念のために書いておきますが、届いたXperia X compactはシンガポール向けに生産された製品です。購入元がシンガポールに拠点を置くEtoren.com だからでしょうか。
【HOW-TO】主に海外Xperiaの仕向地(地域コード:CDA)を知る方法 – XperiaにおけるAndroidアプリ考察
Xperia Z5 Compactとの比較
続いて、Xperia X compactとXperia Z5 compactの外観を比較してみました。
左がX Compact、右がZ5 compactです。
少しだけX compactの方が大きくなっています。
サイズ的には、X compactが「129 x 65 x 9.5mm」、Z5 compactが「127 x 65 x 8.9 mm」となっており外周だけでなく厚みも増しています。
ただ、X compactはディスプレイ面と背面がループデザイン(ラウンド形状)になっていて、実際に手に持った印象ではZ5 compactと変わらないか、むしろ少し小さく感じます。
以下は背面の比較。
背面から見た方がX compactのラウンド形状が良く分かりますね。
また、Z5 compactではフロストガラスだった背面が、X compactでは陶器を思わせる光沢感の強い多層コーティングに変更されています。
外観の個人的な好みで言えば、Z5 compactの方が良いですね。高級感があります。比較してしまうとX compactのチープ感は否めません。
なお、サイズが大きくなったX compactですが、重量はZ5 compactに較べ約3g軽くなっています。見た目こそZ5 compactの勝ちですが、ラウンド形状と軽さのおかげで持ちやすさはX compactの方が優っている気がします。
キャリアアグリゲーションに対応してるっぽい
X compactにmineo DプランのSIMカードを挿してみたところ、ステータスバーの電波強度を表すアンテナピクトの上に「LTE+」と表示されることがありました。
調べてみると、このプラス表示はキャリアアグリゲーションによる通信時に表示されるそうです。
キャリアアグリゲーションによる通信は機種がLTE Cat6の規格に対応している必要があるそうなんですが、Z5 compactについては同規格に対応しているにも関わらずプラス表示は出たことがありません。
これは、Z5 compactと違いX Compactはドコモ プラスエリア(LTE band19、3G Band6)に対応していることが理由かもしれません。
なお、一般的にキャリアアグリゲーションでは通信速度が劇的に早くなると言われていますが、僕が利用しているmineo Dプランではプラス表示が有るときと無いときで体感的な速度の違いはありませんでした。MVNOではそもそも通信速度に制限がかかっているので、キャリアアリグレーションの恩恵はあまり無いのかもしれないですね。
非公式ながら防水防塵対応?
ドコモ版SO-02Jは公式に防水防塵対応(IPX5/IPX8、IP5X)を謳われていますが、海外版Xperia X compactはどちらも非対応とされています。ところが、実はドコモ版も海外版も同じ防水防塵性能を有しているらしいですね。違いとしてはメーカーが公式に性能試験を実施したうえで防水防塵性能を保証しているかどうか、とのこと。
実際、海外版Xperia X compactのSIMトレーには防水目的と思われるゴムパッキンが確認できました。
この件に関しては海外の有志がXperia X Compactをペプシにぶっ込んでテストした動画が話題になっていますね。
僕も実際にディスプレイが濡れた状態で操作してみましたが、Xperiaの特徴でもある画面が濡れた状態でも誤操作が無いことが確認できています。
Xperia X compactのカメラ性能
購入を決めた最大の理由である肝心のカメラ性能ですが、Z5 compactに較べ格段に良くなっています。
- 「レーザーAFセンサー」を搭載し、暗いところでも高速かつ高精度AFが可能
- 「RGBC-IR センサー」を搭載し、さまざまな光源下でも忠実な色再現(ホワイトバランス)が可能
といったことがソニーのプレスや各メディアでアピールされていますが、AF速度はZ5 compactも充分に早かったですし、ホワイトバランスも特に問題ありませんでした。
では何が格段に良くなったかというと、冒頭に書いたシャッターラグの改善です。
Z5 compactでは撮りたい瞬間の一瞬後しか撮れませんでしたが、Xperia X compactは撮りたいその瞬間が撮れる、といった感じでしょうか。
また、マニュアル撮影モードでは新たにフォーカスの手動調整とシャッタースピードの設定が可能になっています。
以下はシャッタースピードを1/250に設定してみたところですが、表示されているスライドバーを上下することで任意に調整が可能となっています。
高速オートフォーカスに加え、シャッターラグが無くなったこと、シャッタースピード調整が可能になったことで、スマホのカメラでは難しい「動きモノ」の撮影にも確実に強くなったというのが実際に使ってみた感想です。
まとめ
Z5 compactがZ5のハイエンドスペックをそのままに4.6インチへサイズダウンさせた機種だったのに対し、X compactはZXからCPUやボディ材質がスペックダウンする代わりに価格も低く抑えられた機種です。そのうえで、カメラ性能や搭載メモリ3GBなどはZXと同等かつ非公式ながら防水防塵にも対応しています。
また、(個人的に不便は感じていませんでしたが)海外版のZ5 compactはドコモ プラスエリアに非対応だったのに対しX compactは海外版でも3G/LTEともにプラスエリアをカバーしていますので、プラスエリア非対応を理由にZ5 compactを見送った人もXcompactなら購入しやすいのではないでしょうか。
なお、残念ながら僕が購入したEtoren は購入後に10ドル値上げされて現在は419ドルになっています。これを書いている時点の為替レートで計算すると約49,500円で送料も加えると52,000円弱になると思われます。
一方で、エクスパンシスでは46,800円 へ値下げされていますので、輸入関税や送料を含めてもエクスパンシスのほうが安く買えるかもしれません。
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