様々な不具合を引き起こしてしまうスマートフォンの熱暴走。夏になれば発熱度合いもすごいですから尚更です。
本体が熱くなり過ぎたせいでカメラが起動できなくなったり、端末が勝手に再起動たり。
今年の夏はしっかりスマホ発熱対策をとって上記のような不具合には遭いたくないところです。
さて、前回は熱対策を練るうえでまずはスマートフォンが熱くなってしまう原因を分析してみました。
夏が近づいて来ると気になる事の一つにスマートフォンの発熱問題がありますね。特に最近のスマートフォンはAndroid・iPhoneに関わらず高スペック化が進んでますので、夏場は熱くて持ってるのも辛いぐらい熱々になることもあります。ただ単に熱く・・・
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前回の内容をざっくり書くと、
- 冷却機構が無いくせに高性能なプロセッサを搭載
- バッテリーの大容量化と薄型化
- ケースやカバーを付けることで本体に熱がこもる
というものです。
今回はこれらの原因について、それぞれ対策を考えてみました。
Photo by Norio.NAKAYAMA
この記事の目次
処理負荷を抑えて熱を発生させない
まずは「冷却機構が無いくせに高性能なプロセッサを搭載」していることについて。
これは例えるなら、自分で自分を冷やすことも出来ないくに一生懸命頑張りすぎてしまっているという状態です。
スマホというのは使ってない時でも持ち主のために様々な処理をこなしてくれる頑張り屋さん。
ですので、夏など端末温度が上がってしまいそうな状況下では少し手抜きをさせてあげる必要があります。
AndroidなのかiPhoneなのかで対処も違いますので、それぞれについて考えてみました。
Android5.0以上なら
Android5.0以降ではバッテリーセーバー機能が使えるようになりました。
「設定」⇒「電池」⇒「バッテリーセーバー」からこの機能をオンにすることができます。
これをオンにすることでCPUのクロック数上限が通常よりも低く設定されます。
例えるなら「これ以上ガンバらなくていいよ」とスマホに優しく語りかけるようなもの。
他にもwi-fiやGPS、同期機能なども制限するので、バッテリー消費を抑える効果は充分に期待できます。
バッテリー消費を抑えることは結果的に処理負荷を下げることに繋がりますので、発熱対策にもなるということです。
Android5.0未満なら
Android5.0未満では残念ながら上記のバッテリーセーバー機能は使えません。
ただ、国内メーカーのAndroid端末なら似たようなバッテリー消費を抑える機能や独自アプリが入っていると思うので、それらを使うのがいいでしょう。
そんな機能やアプリは入ってません!という場合は、GooglePlayストアを探せば節電系アプリは山ほどあるので気に入ったものをインストールしましょう。
おすすめはこれ。
安心(?)のYahoo!ブランド。ややこしい設定なしで簡単に使えます。
Android5.0のバッテリーセーバーのようにCPUクロック数まで抑えることはできませんが、wi-fiやGPSを自動で切ったりしてくれるので、処理負荷の低下→発熱を抑える、といった効果がある程度は期待できます。
iPhoneの場合
iPhoneの場合はAndroidに比べCPUクロックがもともと低く抑えられてるので、そこまでCPU負荷を気にする必要はないかもしれません。
それでも、アプリが勝手に暴走→バッテリーが激減→本体も熱々、になったなんて話を聞くことがあります。
そういった点で、Androidと同じように節電系のアプリで端末の状態を把握/コントロールすることも重要になってきます。
iPhoneは使ったことないのでおすすめってわけではないですが、iPhoneで有名な節電アプリとしてはこういったものがるようです。
節電を意識して高温になることを防ぐ
続いて、バッテリーの大容量化と薄型化についてです。
薄型化の話はさておき、問題はバッテリーの大容量化の方にあります。
と言っても放電容量がどうだとか蓄電効率がどうのという難しい話ではありません。
ではどういうことかと言うと、一昔前のスマホってとにかく電池持ちが悪かったですよね?
待ち受けの状態でも半日程度しかバッテリーが持たない機種もけっこうありました。
だから、ほんとに必要なときしか触らない/GPS機能は使わない/使わないアプリはアンインストールする等、バッテリー持ちを良くするための努力を日々行なっていたはずです。
ところが、最近のスマホはそんな節電の努力をしなくて普通に一日くらいはバッテリーが持つようになってきています。
そして節電の努力をやめた結果、スマホは常に全力で頑張ります!状態で稼働することになっているわけなんですね。
ですので、対策としては上の項で書いたのと同じになりますが、電池残量がじゅうぶんに残っている場合でも発熱を抑えるという意味でバッテリー消費を抑えることがポイントですね。
本体を適度に放熱/冷却する
最後にケースやカバーを付けることで本体に熱がこもるについて。
ここが一番大事かもしれません。
通気性のあるケースで風通しを良くする
シリコンやTPUのスマホ背面まで覆うタイプのケースは、熱が籠もりやすくなります。
ケースなしの真っ裸で使うのが一番いいですが、それだとスマホを落とした時のダメージが気になるところ。
そんなときは、通気性の良いケースを使って放熱とスマホの保護を両立させましょう。
例えばこういうタイプ。
エラストマーという素材でできたメッシュタイプのソフトケースですね。かっこいい。
上記はiPhone7用ですが、色々な機種用のものが販売されていますので、お使いのスマホ用のメッシュケースを探してみてください。
他には、スマホを保護する点では劣りますがアルミダンパーにするという手もあります。
背面は裸なので通気性はサイコーだし、アルミなので放熱性も抜群です。
こちらも同様に様々な機種用のものが販売されています。
冷却シートを使用する
今使ってるケースを気に入ってるしわざわざ買い換えたくない!という場合は、ケースと本体の間に冷却シートを貼るのも効果があるかもしれません。
以下の商品は、ハサミでカットして好きな大きさで貼れるタイプ。
また、スマホ向けにデザイン性のある専用冷却シートもあります。
冷却ファンで強制的に冷やす
ここまで紹介した方法でも、車でカーナビ代わりにスマホを使うなど高い負荷がかかる状況ではやはり熱を持ってしまうこともあるはず。
そんなときはこれ。
車のシガーソケットを電源にする送風ファンが付いたスマートフォンホルダーです。カーナビとしてスマホを使うときに良いですね。
また、車のようにシガーソケットから電源が取れないバイクや自転車でスマホをナビ代わりにしている人には以下がおすすめ。
スマートフォンホルダー型のバッテリー内蔵冷却ファンです。バッテリー内蔵なのでスマホを冷やしながら充電もできる優れもの。
また、カーナビと同じくカメラもスマホを熱々にさせる機能のひとつ。
車で使うときはシガーソケットから電源をとれますが、外でカメラ機能を使うときは電源がありませんので、充電式のハンディークーラーでスマホを冷やすという手もあります。
いわゆる携帯用小型扇風機ですね。
こういうタイプなら電源のない炎天下の空の下でも使えます。
まとめ
夏に向けてのスマホ発熱対策をまとめると、
- バッテリー節約系の機能やアプリを利用
- スマホケースは通気性の高いものを選ぶ
- 冷却シート、冷却ファンで適度に冷やす
といった内容でした。
これらの対策をとっても完全に熱暴走を食い止められる訳ではないと思いますが、何もしないより効果はあると思います。
スマートフォンが熱くなってお困りの方は、試してみてくださいね。